ゆううつな気分」や「気持ちが重い(沈む)」といった<抑うつ状態>がほぼ一日中あって、それが長い期間(おおむね2週間以上)続くというのがうつの代表的な症状です。こうした症状が見られた場合、うつ病と診断されることが多いのですが、実際にはこれだけで決定ということではありません。
大うつ病と呼ばれるタイプのうつには一定の診断基準があります。他に性格や環境、あるいはほかの病気やこれまで服用していたクスリなども関係していることがあります。
また、これまでに躁状態が加わった場合はうつでなく双極性障害(躁うつ病)だと考えられますから、注意が
必要です。また、統合失調症や境界性パーソナリティ傷害などの原因が背景にあって、抑うつ状態はその症状
のひとつだというケースも多いです。このような症状を万が一うつ病と診断されたら、本当の疾患が見逃されせ
っかくの早期発見・早期治療のチャンスをのがしてしまうことになってしまいます。
上記のようなケースに該当しなければ、うつだという判断がなされるわけですが、うつ病の治療・改
善法は人によって・症状によって違います。
典型的なうつ病ならば薬物療法(抗うつ剤・抗不安薬など)の効果が期待できます。性格や環境の影
響が強い場合は精神療法的アプローチや、場合によっては環境の整備(転職・転居・離婚など)が必
要になります。
また、上記のように他の病気や薬が原因の場合は対応を変えることを考えなくてはなりません。「う
つ」とひとくくりに考えて医療行為やカウンセリングをうけるのではなく、その人それぞれに適合し
た対応を行うことが大切です。うつ病になる方の多くは、厳しい内的規範(〜しなければならない)
を形成し、従わなくていいとわかっていても自分だけのルールに従ってしまい、そのルールが要求し
ている通りの行為ができなくなると抑うつ状態に進行します。そして、不眠、早朝覚醒、食欲や性欲
の減退、激しい気分の変動、ひとりよがりの罪悪感、希死念慮などうつに特有の症状が現れてきます。
ドイツの精神医学者だったテレンバッハは、このような性格をうつ病になりやすい性格として「メラ
ンコリー親和型」と呼んでいます。いわゆる「タイプA」のことだと考えても問題はないでしょう。
日本では、成人人口の3〜7%がこれまでにうつ病を経験した人がいるという調査結果もあります。
さらに、厚生労働省が3年ごとに行っている患者調査では、うつ病を含む気分障害の患者さんが近年
急速に増えていることが指摘されています。
認知行動療法や催眠療法はそれぞれ効果がある手法ですが、タイプと性質に見合っていないことも多
いです。
ミュゼでは、うつの原因とご本人の性格・能力など様々な観点から解決法を探っていきます。ある
療法を無理に当てはめるという対応は行っていません。長期化したうつが改善できにくいのは事実で
すが、同じ方法を数年にわたって続けておられる方は、セカンドオピニオンとしてでも一度お越し
ください。
つながったら、まず「カウンセリングの予約お願いします」 とお話し下さい。 |
カウンセリングだけでなく、SSTや各種相談のご予約もお気軽にどうぞ。